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アイルランドの風を連れて、大阪に。

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先日、待ちに待ったダミアン・ライスのライブに。

ライブが素晴らしすぎて何日もぼんやり過ごしています・・・。
ここまで楽しみにしていたライブも、その期待をはるかに超えて全身が震えるライブも初めてです。

消え入るような声、そして耳をつんざくような声、ギターの弦がこすれる音、ループを重ねてオーケストラのごとく(決してクラシカルアプローチではなく、地底から響く魂の音!)。たったひとりで。
その素晴らしさやおもしろさ、予想を軽々と乗り越えるステージングやスペシャルバスキングは会場で共有したみなさんがtwitterなんかで書き連ねているとおりなのでそちらを探してみてください。

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なんていうか、神に会ったよ。
そんな感じでした。今的な簡単にいう神じゃないですよ、本当の神。
ステージをみながら、こういう宗教画見たことある、なんて震えました。
しばらくはダミアン・ライスばかり聴きそうです。一生そうだったらどうしよう・・・。幸せだ。

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そのすぐ後に、これまたアイルランドで製作されたアニメーション映画「ソング・オブ・ザ・シー」の試写会にお呼ばれしました。息が止まりそうなくらい美しい色彩で描かれた画、かならずどこかに影が忍んでいる。そしてあまりにかわいいキャラクターたち。アザラシの妖精、セルキーのお話なんですが、始まった瞬間から涙が止まりませんでした。妖精と人間、親と子。神話。

アイルランドはきっと妖精が普通にいるのだな。
神様がそちらこちらにいるんだな。

お話の中で、悲しみや憎しみを瓶につめてしまうフクロウがいて、それを吸い取ってもらうとみんな石になってしまう。そうなんだな、そういう感情を持ってこそ煩悶していることこそ生きてるってことなんだなぁ、と深く感嘆。「それが(すいとってあげるのが)幸せだと思ったんだよ」というフクロウのおばさまがとてもせつなかった。8月に公開されるので、ぜひ。別世界に連れて行ってもらえます。

(余談としては、お母さんセルキーの声とテーマ曲をリサ・ハニガンというミュージシャンが担当しているのですが、この方はダミアン・ライスのアルバムでおなじみの方。リサの声も神がかってます。もういっこ余談、アルバム「AG」のジャケットその他で来ているTシャツはリサ・ハニガンのTシャツ!)

しかし、ダミアン・ライスのステージも照明が異様に暗かった(それがとてもよかった)。
ステージにせよ、映画にせよ、神が宿るには暗闇が必要なんだなと思いました。コンビニのように真夜中まで煌々としていてはダメなんだな。ニッポンにも八百万の神がいるのに。世の中にも人の心にも闇が必要!闇は悪ではないよ、なんでもあからさまにして支配しようとする、人のおこがましさを少し抑えたほうがいいんじゃないか、と思う。闇には星がきらめいているから。

アイルランドの神々に会えた素晴らしい数日間でした。心に風が吹き抜けました。
週末、大阪で会えるのが楽しみです。ライブ、ぜひ遊びに来て。

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