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「わたしの証明」という曲。

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高橋みなみさんに書かせてもらった「わたしの証明」という曲のことを少し書きます。

この歌は道ならぬ恋をした女の子の歌です。
どういうシチュエーションか、というのはあなたの想像に任せる余白を残しました。
誰かの恋人?夫? きっと知り合った時に他の誰かと約束を交わしていた愛する人。誰かのものだからすきになってしまうという女の子ではないはずです。

少し前に、道ならぬ恋のニュースが流れ、まるで吊るし上げるかのような世間の反応に辟易していました。
周りが見えないほど誰かに恋をしているふたり、それはなにかおとぎ話を見ているような感じすらしました。甘くて、でもどこか秘密の後ろめたさがあり、それゆえに熱く燃えている。
許されるか許されないか、そんなことは周りが決めることではなく、当事者たちが決めること。わざわざ立ち入って意見することではない。なのにまるで自分の肉親、もしくは自分の結婚相手に起こった事のようにあれこれ断罪する世間。

その恋は、終わってしまったみたい。ほんとの理由はわからない。

女の子はすべてを捨てて、相手の胸に飛び込めばいいのに。本気でそう思いました。
ああ、今のいろんな出来事はそうやって何事もなく過ぎていくことが多いんだろうな、と思った。
すべてを投げ打って、飛行機に乗って(今は世界中どこにいても検索されるね、もはや宇宙にでも行かないとだめか)遠くの国へ逃げて幸せに暮らしてほしかった。

胸に宿った熱に自信が持てない、 完遂する勇気がない。
自分の価値観に自信が持てない。周りを伺う。
世間は、出る杭は打つ。出るのは難しいけど、打つのは簡単だから打つ。
自分に芽生えたエネルギーに自信が持てないのは当たり前だ。
恋愛だけじゃなくすべてにおいて。

時代に関わるすべてがもやもやとしている昨今。
何か、自分の熱量しか信じていないような人に会いたくなった。


そして、たかみなちゃん。
これこれこういう不倫みたいな(嫌いな言葉ですが、分かりやすく伝える場合は分かりやすい言葉を選んだりします)曲なんだけど、、、言葉少なく説明したところ、彼女はただうなずいた。
勘の良い彼女は、きっと今まで書いてきたあれこれそれこれを一瞬で嗅ぎ取ったんだろうと思う。彼女はにっこり笑って、ただ「好きです、この歌」とうなずいてくれた。
たかみなちゃんみたいな女の子、心には影もたくさんあるんだろうけれど、でもかわいくて、そして堂々としていて、そんな女の子に「わたしが好きになったんだから、悪い?」って高らかに歌って欲しかった。
彼女をみて、爽快だなぁと思う女の子、男の子、いや男たち、女たちがはっとしてくれないかなぁと思う。仕事してる人、子育てしてる人、隠居してる人、親なんて嫌いな人、みーんなまとめてすっきりさせてあげてほしい。確信を持ってそこに立っている人を見るだけで、人は癒されていく。

人が自分に芽生えた気持ちにしたがうときの爽快感、それが生きている醍醐味だと思う。
それが許されるかどうかは、誰かに決めてもらえばいい。そしてその責任を心の隅にそっと背負っていけばいい。

出来上がった曲を聴いて、何か気持ちが恐ろしくすっきりした。
まさにそこにいてほしい人がそこにいたような。

一番感謝したいのはわたしです。
素敵な歌をありがとう、たかみなちゃん。

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